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昼間に近くで火事が起こったらしい。仕事に出ていたのでまったく知らなかったのだがどうやら自宅からすぐの場所で火柱があがったようだった。

夜中、突然部屋の明かりが消えた。ブレーカーが落ちるほど電気を使っていなかったので停電だとわかったが、それにしても突然だった。真っ暗な中でトイレを済ませた妻が、水の流れが悪いといいだした。蛇口を思い切り捻ってもちょろちょろとしか水が出てこない。洗濯機と蛇口を繋いでいるパイプから水が漏れはじめた。思えば前日の晩、急にネットの通信ができなくなった。翌朝には復旧していたが、その日の晩の停電や水道の状態、水漏れなど、そういった日常生活であたり前に使っていたものにこのタイミングで瑕疵があると、自然と地震のことが頭にちらつくようになった。スマホの防災速報アプリを開くがその時間にどこかで地震があったわけでもないようだった。近くで消防車のサイレンが鳴っていた。昼間の火事はすでに鎮火していたはずなのでそれとは関係がなさそうだった。外に出ると、むかいのアパートの住人が数名集まっていて懐中電灯を片手にはなしていた。うちにある懐中電灯よりも明るいな、と思った。

ツイッターで検索すると、この辺一帯が停電していたようだが、復旧したとのつぶやきもちらほらみられた。依然、わが家は暗いままで水の出がわるかった。こういう時間を、五年前の東日本大震災や今回の地震で熊本を中心とした地域のひとびとがとても長いあいだ過ごしていたかと思うと、たまらなくなる。

二男のミルクを作るために必要なポットも電源が切れていた。妻が、熱いうちにお湯を魔法瓶にうつしていた。そういうところに気づかなかったじぶんを恥じた。

そのわずか数十分後に復旧したときは、水の出が普通に戻り、水漏れもとまっていた。

理由がまったくわからない不安な状態で寝るしかなかった。いつものように、急に緊急地震速報の警報が鳴っても耐えられるように布団のなかでイメージトレーニングして備えた。

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